中国で働くってどうなの?現地採用のリアル①

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▲北京のテレビ塔

 

私は中国北京の会社で現地採用社員として勤務しています。

以前ドキュメンタリー番組で大連などのコールセンターで働く日本人が特集されたりもしていたようで(観たことはない)、海外で働くということに興味があったり、やりたくはないけどどんなもんなの?と思っている方もいらっしゃるかも知れません。
中国で2社現地採用勤務を経験した私が、中国での現地採用のリアルをお伝えしたいと思います。

 

まず結論から言うと、ノースキル(日本語のみのお仕事!語学力不問!を売りに募集されているような求人)での現地採用は金銭的にも環境的にも楽ではありません。普通に日本でフリーターしている方が稼げるし、きれいな部屋に住めます。日本と比べて残業などのストレスは減りましたが、文化の違いや皆さんのマナー的なことなど、別のストレスは当たり前ですが爆発的に増えます。

なので、中国がとにかく震えるほど大好き!中国で中国語を死ぬほど勉強したいけど、お金が全くないので留学は不可能!中国に住む恋人がいて絶対結婚するんだ!などよほどの理由がない限りは、高確率で後悔するのではないかなーと思います。

以下、愚痴っぽくなってしまった表現もあるかも知れませんが、「自己責任乙ww」くらいの気持ちでかるーく読んで頂ければ幸いです。

最初に

私は中国語、英語ともにビジネスレベルでは使えないので(ビジネスレベルでは、とか言ってますが日常会話もアレなレベル)、日本語さえできればOK、資格も技能も不要という環境で働いています。
こういう人に求められているのは、日本よりも人件費が抑えられるという「安い労働力」のみなので、必然的に給料も待遇も最低レベルになります。
なのでこの記事は、あくまでもそんな現地採用の最下層の人から見た場合、です。
中国語や英語がベラベラだったり、エンジニアなど技能がある方はもっと給料の高い仕事はできますし、エリートとしてバリバリ働いていたり、現地採用から起業する人もいるようです。
現地採用がみんな私のような状況というわけではありませんのでご注意ください。


現地採用とは

海外の会社に直接入社することです。ざっくりすぎて自分でもよく分からねえ・・・
よく聞く駐在は、日本に籍を置く日本企業に在籍しつつ、あくまでもその日本の会社の社員として、海外の支社や提携の会社などに期間限定で勤務することです。
これに対して現地採用は、あくまでもその国の会社の社員です。例えば日系企業の中国支社に入社しても、あくまでも中国支社の社員になります。日本の本社とは全然関係なく、中国のルールで動きます。
例えるならセブンイレブンA店でバイトしてる人は、B店や本店には特に関係ない・・・みたいな感じでしょうか。

なので日系企業だとしても、日本の社会保険はないですし、賃金やボーナス、昇給などの形態も日本の会社とは関係ありません。全てがその国でのルールに準拠します。ここが駐在員との大きな違いです。駐在員は海外支社に勤務していても、ざっくり言えば出張と同じような扱いになるので、日本のお給料や社会保険はもちろん、手当も出るというわけです。会社都合の転勤なので家賃も普通は会社負担です。

 

現地採用は、つまりは中国で中国人として就職するのと意味は全く同じです。細かく言えば、給料は若干高め、会社によっては日本への帰省時に飛行機代が出たりといった違いはありますが、個人的にはうぶ毛程度の違いもない印象です。あと外国人の方が税金が高いとかそのくらい。


私が現地採用を選んだ理由

私は社会や会社に良い感じに適応できないようで、シンプルに言えば社会不適合者ですが、同じ会社にずっといたりするのがとても苦手でした。
飽きっぽいんですよね。正社員で転職して辞めて派遣社員していたり、とかダラダラしているうちに、何となく海外行ってみるか・・・という気になりました。
リクナビとか日本の転職サイトに普通に求人がたくさん出ていました。面接もスカイプや電話のみでサクッと終わります。履歴書もリクナビに登録したデータだけでOKで、紙ベースで郵送したりPDF化してメール、みたいな手間もなかったです。
海外で就職、というとハードル高そうと思ってましたが、「何だー意外と簡単なのね」と思った記憶があります。


私の場合よくある、「日本の将来に限界を感じて」「海外でキャリアを積んでステップアップ」したい的なのはありません。疲れたしモラトリアムしたいけどお金も稼がなアカンし実家にも居づらいナァ~。・・・そうだ!海外行ったら日本ほど人目も気にならないだろうし仕事も楽そう!しかも何か刺激的っぽくて楽しいことあるんじゃないかな?というだけです。だめにんげんです。


私が中国を選んだ理由

・リクナビを最初に見た時、そのタイミングではノースキルで応募できそうな募集が中国の求人だけだった

最初はこれです。中国かー。。旅行で2回行ったことあるけど暮らすってどうなの?と思いつつ、次のようなことを考えつつ決めました。

・大学で第二外国語として勉強したことがあったし、漢字だから案内板とか何となく意味は分かるかな?と思った
・日本とも近いので何かあったらすぐに帰れる(マザコンなので・・・)
・タピオカが好き(タピオカが有名なのは中国本土ではなく台湾の方だと後で知る。でもどこでも買えるから満足)まあこれは後付けですが。

あとは、中国人は世界中にたくさんいるし、中国語出来るようになったら色々捗るかな?というのもありました。まあもちろん主体的に勉強しないと中国でただ暮らすだけではペラペラにはならないんですが、当時は暮らしさえすれば勝手に中国語マスターになれるんじゃあないかと思ってました時代が僕にもありました(支離滅裂


現地採用の待遇とは?!

給料

給料は、現地の大卒初任給の2倍くらいです。とは言っても、最近北京上海あたりの大卒ホワイトカラーの初任給は爆上げ状態なので、そのあたりと比べると2倍は全然ないです。1.5倍もないくらいかな・・・。数年でどっこいどっこいになり、将来はたぶん抜かされると思います。真面目に勉強している中国人って本当に優秀ですし、日本語がびっくりするくらいペラペラの人も意外といます。その人達と比べて、日本語しかできない日本人が彼らよりも高額の給料をもらい続けることは難しいと思うのです。


さて最初に挙げた2倍の話ですが、現地人の2倍?ええやん!日本の大卒初任給20万円としたら、40万円もらえるのと同じ感覚ってこと?日本でも月給40万とかめっちゃリッチ!現地採用って日本より待遇良いじゃん!と一瞬思いそうなのですが、実際は結構カツカツになります。なぜなら、完全に現地ベースの暮らしをするのは難しいからです。(後述の「現地採用のデメリット」をよんでね)

社会保障

就業ビザや居留許可証を取得すると、中国の社会保険制度の、5金と呼ばれる年金やら健康保険など5つの社会保障制度に強制加入することになります。ずっと税金を納め続けてればいずれは年金が貰えるってことらしいですが、おばあちゃんになるまでは居ないと思うので、まあ払いっぱなしでしょうね。(外国人は帰国時に返還されるって噂聞いたけど本当?本当だったらうれしい・・・)
健康保険は制度自体はありがたいですが、使えるのはローカルの公立病院だけです。軽い怪我や病気なら良いですが、重症になった時には外国人向けの病院に行きたいので、自分で海外旅行保険に加入しておかなければなりません。

海外旅行保険って、旅行と名の付く通り基本的に移住者を対象にしていないので、入れないものは多いし、入れる保険はかなり高額なものだったりとこれも曲者なんですよね。安くても年間12万円くらい、これは当然のごとく自腹です。ちなみに私は海外旅行保険は未加入で、日本で海外にも対応する普通の保険に入っています。

ローカルで保険が使えるというのも、以前旅行中に犬に噛まれて近くのローカル病院で狂犬病の注射打ったことがあるのですが、保険なしでも激安だったので、ローカル病院に行くとしても保険にどれだけメリットがあるかは謎です。


あと、さっきもちょっと書きましたが、所得税が高いです。分かっているのに毎月本当に高くていちいちビビる。


現地採用のデメリット

それでも給料が(現地水準で)高いならまあ良いんじゃないかなあ?と思いそうですが、実際生活すると出費が厳しく、ちょっと贅沢すると貯金などできなくなるのが現地採用(ノースキルの場合)です。
具体的にこれ厳しいな!と思っている部分を書いていきます。

家賃高スギィィ
現地の人は基本的に実家暮らしで家持ち(家賃0円)か、地方から出稼ぎに来ていて部屋を借りている場合でもルームシェアが基本で、ユースホステルのドミトリーみたいな2段ベッドのお部屋で暮らしていることも多いです。
そういう所は家賃も激安。しかし狭いのはともかく、地下の部屋でカビとシミだらけのマットレスに虫天国だったり、水道がトイレ兼シャワールームにしかないのでトイレで野菜を切ったり鶏をさばくなど大変ワイルドです。住んだことはないですが何となく治安もヤバそうですよね・・・。
まあ衛生とか抜きにしても、そういう所は会社が従業員用に借り上げていたり(中国の求人は大体がタコ部屋、食事付。だから中国人は給料が安くてもやっていけるのです。ただ、外国人を募集しているような会社で部屋や食事を提供している所はないと思います)、スラムっぽい所はそもそも外国人が住むのは認められてなかったりするので、シェアにしても一人暮らしにしても、最低限のアパートタイプの部屋を借りることになります。

さて、上海や北京など大都市の家賃はべらぼうに高いです。特に北京の家賃は、NYを抜いて世界一位になったそうです。風呂トイレ共同のルームシェアで、地下鉄駅から徒歩圏内部屋だと最低でも3000元(約5万円)くらいでしょうか・・・。
シェアと言ってもまだまだ家賃は高いので、一つの部屋をカップルや友人とさらにシェアするパターンがとても多いです。そのため、部屋数は3部屋とか4部屋でも、運が悪いと8人くらいのシェアになり、8人で一つの風呂トイレを使うことになります。(私のことです)
しかもトイレは大体シャワーと一緒になっているので、誰かがシャワーしている間はトイレ不可!(涙)
さらに、シャワーが湯沸かし器型なので、お湯がなかったら溜まるまで30分程度待たなければなりません。ゆとりだからリアルで湯沸かし器とか初めて見て使い方分からなかったやで・・・。(部屋によるけど、まあまあ安い方の部屋は大体湯沸かし器型な気がする)
シェアなら基本Wi-Fiはあるけれど水道光熱費は別。これも意外と安くなくて、毎月一人5,000円くらいはかかります。(シェアしている全員でワリカン)

高い家賃を払っても快適は望めない
すみません、家賃について書くつもりが部屋への文句になってしまいました・・・。もちろん、部屋自体のクオリティはお察しです。・・・ていうか中国がどうというより日本が綺麗過ぎるんですよ!ヘンタイか!


今住んでいる部屋は、引き渡された時点で、壁や床のあちこちに虫を潰した跡がこびりついていたり、大きめのGさんも余裕で入れそうな隙間だらけだったり。壁紙が剥がれたのを補修したんだと思いますが、白い壁に唐突にグレーの変な柄の壁紙が一部張られていたりしました。(せめて白にしてよ)窓やエアコン室外機は、大気汚染の影響かホコリが引っ付いて取れない状態でした。
あと、壁をコンコンすると踊りだしたくなるほど軽快で軽やかな音が鳴り響いて、この壁は何でできてるんだろう?というのがここ最近の疑問です。うーん、発砲スチロールかな^^(実際あるみたいだし↓)

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ギシアンはもちろん隣の部屋でティッシュ取る音も聞こえるよ!それなんてレオパ〇ス・・・。まあ実際はレ〇パレスの方が100倍綺麗で快適だと思いますが。
まあそれでもこの部屋を選んだのは、20件くらい内覧した中で一番清潔&新しかったからなんですけどね。これでも。

これらを受け入れた上で、毎月光熱費など含めて6万円の家賃は、うーん人生厳しいぜ、と思わずにはいられません。
ルームシェアのサービスとしては、毎月2回掃除のおばちゃんが来て風呂、トイレ、キッチンを掃除してくれます。といっても5分で帰っていくし、何が掃除されているのかビフォーアフターの違いが全然判りません。まあこれは部屋自体の問題ではないですが、ともかく現地採用で来て中国で暮らすなら部屋は相当覚悟しておかなくてはいけない、というのは間違いないと思います。

 

現地採用で一番頭が痛いのが家賃
まとめると、北京の家賃は東京同等以上ですが、部屋の住み心地やクオリティは格段に下がる、といったところでしょうか。
もちろん、郊外へ行けば行くほど、部屋の狭さや汚さを我慢できればできるほど家賃は下がりますが、日本でプチ潔癖症、狭いのは平気、住めば都という自分がギリギリまあ住めるかな・・・と思える部屋は最低でも3000元(約5万円)からかなーと思います。
あ、もちろんシェアハウスでの予算ですよ。3000元だと中心地はもちろん、中心からちょっと外れた(地下鉄30分で中心地に行けるくらいの)場所でも一人暮らしはほぼ無理です。中心地まで1時間半、駅までも徒歩は諦めて結構な郊外にいけば、ようやく1000元でシャワートイレ付きの部屋を一人で借りられるようになるかな、という感じです。まあ交通費は地下鉄もバスも安いので、長距離通勤に耐えられるなら郊外に住むのも良いかも知れません。私も、家賃を節約したいので、更新時期になったらもうちょっと郊外に引っ越すかも知れません。


通勤の利便性を考えつつ北京か上海で一人暮らししたいなら4000元(約6万5千円)の家賃は最低必要なんじゃないかな。水道光熱費は別で。底辺現地採用だと、これまでの衛生観念は捨てて、条件も相当妥協しなければなりません。油断していると家賃だけで給料の半分近く持ってかれることもあります。

そんなこんなで、現地採用で一番ネックなのは家賃と言えるでしょう。お値段は東京以上、クオリティは、またずれ荘。(畳じゃないけど)
会社によっては一部負担してくれるところもあるようですが、日本語しかできないノースキル日本人を募集しているような会社だと住居手当は大体無いんじゃないかと思います。(もちろん私の会社もない)
駐在員の多くは外国人向けか富裕層向けの高層マンションに会社負担で住めるので、現地採用マンにとってここが一番厳しいところだと思います。
まあ家賃以外にも食費なども、一見安いと思われがちですが日本食など食べると結果として日本にいるのと変わらない金額か、それ以上になったりします。

 

無駄に長くなってしまって本当に頭が痛い・・・

サラッと書くつもりが、この時点で6000文字オーバーと長くなってしまったので、一度ここで切ります。小見出しで切るとか中途半端ですがすみません。余計な私情とか入れすぎましたね!
続きの②は「現地採用のデメリット」の続きで、食費がどれくらいかかるかや、日本への帰省時の費用などについて書いていきたいと思います。
デメリットだけじゃ何なのでメリット。今まで文句ばかりじゃねーか!って感じですが、やっぱり海外で暮らしているのはそれなりに楽ですし楽しいこともあります。
それで最後には、現地採用をおススメできる人とやめとけ!という人について紹介していきますよー。

 

どう?皆も中国で暮らしてみたくなったんじゃない?!